日蓮宗
日蓮宗は、鎌倉時代に日蓮聖人によって開かれた宗派です。
日蓮聖人は、相次ぐ自然災害や争乱などで混乱を極めた鎌倉時代に生き、幾多の困難に見舞われながらも、強い信念のもと、お釈迦さまの教えを日本の地でひろめた人物です。
人々の苦しみを取り除き、社会全体が幸せになるように願った日蓮聖人は、来世ではなく"今を生きる"ことの大切さを説き、法華経への信仰にその生涯を捧げました。
法華経の功徳は、南無妙法蓮華経のお題目に集約されていると日蓮聖人は教えられています。
この法華経とお題目を信仰のもととし
世界の平和、人類の幸福を願うものです。
日蓮宗のご本尊
日蓮宗のご本尊は、
「久遠実成の本師釈迦牟尼佛(お釈迦さま)」です。
お釈迦さまは、2500年以上以前にインドに誕生し、80歳でお亡くなりになりました。
しかし法華経で説かれる「久遠実成のお釈迦さま」は、過去・現在・未来の三世にわたって私達を救い導いてくださる、久遠(永遠)の命をもたれたお釈迦さまのことであります。
私達の目に見えないけれども、久遠のお釈迦さまは日々私達を見守ってくれる仏さまです。
妙法蓮華経(法華経)
お釈迦さまの教え(言葉)をまとめた「お経」の数は「8万4千」といわれています。
その中でも、日蓮宗が一番大切にしている教えが「妙法蓮華経(法華経)」です。
法華経は、お釈迦さまの晩年8年間で説かれた教えです。すべてのお経が含まれており、お釈迦さまの本当の心があらわされています。
その内容は28章に分かれており、あらゆる仏教のエッセンスが凝縮されており、この世をイキイキと生きるための仏教の教えがつまった「教えの集大成」とも呼ばれる教典です。
自分も他者もともに救う菩薩の道への導きが説かれています。
日蓮聖人は、法華経こそが困難な時代を生きる
あらゆる人々を救う最も尊いお経であると、説き続けられました。